悪玉コレステロールなんてあるはずない

コレステロールの問題が出た時代

 

 

武田教授のブログでの解説要約を続けます。

 

コレステロールは危険だという話が実は最初からあやふやだったということを説明します。コレステロールの問題が出たのは戦争後の1950年代なのですが、戦争前の医療というのは、医師は故障をなおす修理人みたいなものだったのですね。つまり、健康なときには医者に行かなかったのです。

 

当たり前ですが、病気になると医者に行く。そういうことで、医者が会うのは病気の人ばっかりという状態だったのです。従って、健康医療というものはほとんどありませんでした。今でも健康医療というのは実はなくてで、予防医学、病気を防ぐということになります。もう一歩、健康医療というところまではいっていないのです。

 

いずれにしてもその頃は、修理医療であって、予防医学でもなく、健康医療でもなかったという状態がありました。そういう時に出てきた「コレステロールは危険である」というデータは、主に2つあり、ひとつは非常にずさんな目先のデータです。それは極端にコレステロールが多い北ヨーロッパの患者のデータでした。

 

この患者のデータですと、正常な人のコレステロールとは違うのです。値が同じでも、病的な値を示している時と、健康な値と2つ同時にあるのです。これを間違うということがあります。

 

もうひとつは、当時は油ものを摂ってコレステロールが危険だという話は非常に耳新しかったのです。この頃は、家で天ぷらなど、そういう油っぽいものを使うことはありませんでした。もちろん、生野菜のサラダなんてありえませんでした。サラダ油は、非常に後の日本人の発明品で、湯治の庶民のおかずは焼き魚、煮物、おひたし、味噌汁という内容でした。